胃ポリープの概要

  胃ポリープとは胃粘膜上皮の局在性増殖により生じた隆起性病変の総称です※1。胃ポリープの多くは胃腺の過形成により生じます。以前は腺窩上皮型過形成性ポリープが多く認められましたが、最近では胃底腺の嚢胞状拡張を特徴とする胃底腺型過形成性ポリープ(胃底腺ポリープ)が増えつつあります。単に「過形成性ポリープ」というと腺窩上皮型過形成ポリープを指すことが多いようです。

 胃内にポリープが多発するようなときは、家族性大腸腺腫症、Peutz-Jeghers症候群、Cronkhite-Canada症候群などの消化管ポリポーシスを疑う必要があります。

 

※1.文献により胃ポリープの定義は様々でした。例えば今回お示しした定義の他にも、粘膜下腫瘍等の非上皮性病変も含むもの、胃腺腫等の腫瘍性病変を除くものなどがありました。